群青のようで深緑にも見える色
朱色のようでピンクにも見える色

離れて見ると茶色なのに
近づくとオレンジ色が入っていたり

それはトップ染めという方法で染められた糸の色。
糸になる前の原料を染め、何色も混ぜ合わせてひとつの色をつくる。

その色の調合レシピをつくる職人さんとの出会い。

照れくさそうに笑いながらも、
色を見つめるその目はまっすぐだ。

すぐにつくれる色もあれば、
一日がかりでもたどり着けない色があることを
魚釣りにたとえて話してくれた。

色に囲まれたちいさな部屋で淡々と色と向き合う職人さん。

ひとつ、ひとつ
丁寧に色を残していく。

レモンイエローを差し色にした茶色の毛糸。
よく見ると少しづつ色が変わっていく毛糸。
ツインカラーとの色合わせが楽しくなる毛糸。
色が霧がかったように
うっすらと浮かび上がるふわふわの毛糸。

大好きな毛糸と出会えれば
編み針をつい手に取りたくなる。
時間を忘れて夢中になれる。